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2002年4月18日

1. 推薦図書について (配布資料1枚)
 岩崎さんが新しいホームページをつくりました。そこで早朝勉強会で紹介された本を推薦図書として紹介しています。スポーツ医学・アスレティックトレーニング関係、心理学・動機付け、ノンフィクションなどジャンル分けしてあります。早朝勉強会にかぎらず、お薦めの本がありましたら連絡おまちしております。

2. ローテータカフのストレッチについて
 前回最後の話題となって大急ぎで終わらせてしまった、ローテータカフのストレッチのデモンストレーションをやりました。
(岩崎)実技やデモンストレーションは参加者の特権ですね。

3. ボクサーの死亡について
 4月10日朝日新聞朝刊に、ボクサーが試合後に急性硬膜下血腫で死亡したという記事が載っていました。原因は減量による脱水症状で脳が縮んでいたことが考えられるそうです。そういうことについて何か知っていますか。と言う質問でした。
 詳しくは分かりません。正面から大きな衝撃を受けたときに脳は、頭蓋腔内で動き、反対側(後ろ側)が障害されるとされるということがあります。今回の場合、減量によって脳を浮かべている液体が減ってしまうと衝撃緩衝作用が低下してしまった状態だったということは考えられます。
 また、脱水で血液がドロドロの状態になると、酸素運搬能力の低下などが起こり、結果としてパフォーマンスの低下を招くことになります。

(余談)
 今回の場合もそうですが、一刻をあらそうようなとき、早くドクターに診てもらいたいときには、実際にその状態を病院の人に見せるか、救急車がお薦めです。競技中に手指の複雑脱臼(開放性脱臼)を起こし、指がとれかかっていると口で説明しても「じゃあそこでちょっと待っていてください」といわれることもあります。でも実際にその状態を看護師の方などに見せるとあわててドクターに報告して、すぐに診察してくれたということもあります。救急車で病院にいくと優先的に診察してもらえますが、「たらい回し」という問題もあります。

4.電気刺激のエクササイズマシーンについて
 今話題の腹部に装着して電気刺激を与える事で腹筋を鍛えようとする器具についてです。使用の際、ジェルをつかうのですが、上手くジェルがついていない部分があるとと火傷をおこすおそれがあるそうです。注意してください。

5. 試合で十分な力を発揮すること
 練習で作り上げた自信、気持ちをどのように試合で発揮させていけばよいのでしょうか、という質問でした。
 この質問については、選手側と指導者側とで2通りの話、考えがあるのですが、共通することは「思い込み」をつくれるかどうかだと思います。普段の練習から上手くいくということを思い込み、すり込む作業をするのです。マイナスのイメージをすり込んでいると試合ではどうしてもダメになってしまいます。成功率60%の選手は40%は失敗します。ここで60%のイメージを潜在意識の中にすり込ませるのです。その為、「ミスをするな」というアドバイスはミスということを意識してしまい、マイナスの作用をすることもあります。
 そして、どれだけ前向きにいけるかだと思います。常に前向きでいるとそれが自信に変わることもあるのです。練習の時にすり込まれた(すり込んだ)成功のイメージを試合の時にどれだけ意識させられるか(しているか)がポイントになると思います。
 ただ、このような心理学的な問題は一人一人全てが違います。場合によってはベストではなくベターな解答しかないこともあるのです。頑張ってください。

6. エアロビクスの選手の身体
 エアロビクスの世界大会にトレーナーとして派遣されました。そこで選手にマッサージを行ったときに気づいたことです。多くの選手は肩甲骨の可動域が非常に広いこと、僧帽筋、棘上筋に張りがあることが共通した特徴でした。とのことでした。
 一般的に野球、バレーボールの選手は腕が前に飛んでいかないようにするための筋(減速させるための筋)が発達しているために肩甲骨まわりの筋は硬く、肩甲骨は背中に張り付いているかのようです。しかし、エアロビクスの選手は、多くの筋、関節に柔軟性がないと競技力を十分に発揮できません。そのために、上肢の動きの始まりのほうにあるで肩甲骨、その周りの筋にはとくに柔軟性がもとめられているのでしょう。
 僧帽筋、棘上筋に張りがあるのはエアロビクス特有の動きである、どんなボディポジションでも首から上を安定させて笑顔を作るという動きが関係していると思います。ものすごいスピードで動きながら、ものすごく無理な体勢をとりながら首を安定させるということは、ものすごく大変なことで、首を支える筋はものすごく疲労してしまうのだと思います。そんなわけで、僧帽筋、棘上筋だけでなく、胸鎖乳突筋、斜角筋なども張っていることだろうと思います。
 エアロビクスの選手はさわやかな笑顔をつくるために、研究、練習もするそうです。

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