4月17日の早朝勉強会
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2003年4月17日(木) 朝6:45〜8:00
日本体育大学 深沢校舎 625号教室


1.飢餓状態について


前回宿題となった飢餓状態についてですが、引き続き宿題となりました。

2.ハムストリングのストレッチ

 仰向けになり、足を上げて負荷をかけるハムストリングのストレッチすると、突然数センチ可動域が広がりました。これは何故なのでしょうか。という質問でした。

 PNFのテクニックであるホールドアンドリラックス、コントラクトリラックスの応用形のようなものだと思います。PNFのセミナーなどでもデモンストレーションでハムストリングへのホールドアンドリラックスはよく行われています。スポーツのストレッチで使われるのはこのホールドアンドリラックスとコントラクトリラックスの2つのテクニックの応用形が多いです。

 少し話は変わりますが、ハムストリングスのケガの予防にはウォームアップにダイナミックなストレッチが必要だと思います。初めにスタティックストレッチ、そして、バリスティックストレッチと段階を踏んで動的にしていきます。ウォームダウンでは逆に、徐々に静的なものにしていきます。その為に時間の問題もありますが、練習終わりのストレッチ導入の段階でPNFの発想を取り入れたストレッチを使うのも良いと思います。

 そんなわけで、PNF的なストレッチは柔軟性の向上、ウォームアップ・ダウンなど目的に応じて取りいれてみてください。


3.加圧式トレーニングについて


 四肢を圧迫して筋肥大させるトレーニングがありますが、そのトレーニングのリスク、デメリットはどのようなことがあるのでしょうか。という質問でした。

 加圧式トレーニングのメリットは効率的に筋の限界近くまで追いこめるということです。デメリットとして考えられるのは、トレーニングを中止(休止)すると筋力の低下も早いということ、講習を受けないとできない、選手によっては気分が悪くなる、筋の成長と骨の成長のバランスがとり難い。などでしょうか。

 加圧式トレーニングはまた、リハビリに使うこともあります。腕のケガなどをした選手は下肢や、体幹などケガした腕以外のトレーニングは可能なので、練習を休んでいる間も続けています。そこで、ケガも治ったリハビリの最終段階で加圧式トレーニングを用いることで、効率良くリハビリを進めることができるのです。
参加者の中にツールを一式持っておられる方がいらしたので来週持ってきていただくことになりました。

4.足関節のリハビリ(腓骨筋のトレーニング)

 足関節の内がえし捻挫のリハビリで腓骨筋のトレーニングが必要とされていますが、具体的にどのようなトレーニングを行っているのでしょうか。という質問でした。

 腓骨筋のみのトレーニングではありませんが、以下のようなものがあります。

Walk ― つま先歩き、踵歩き
     斜面、ジグザグ歩き
     →ジョグ
     →ダッシュ
Stress ― チューブ
Balance ― 最近はBOSUが好きです。
Stretch  ― タオルなど

いろいろ自分で工夫して下さいね。


5.捻挫とテーピング


 いつも土のグラウンドでサッカーを練習している選手が、いきなり人工芝のグラウンドでプレーするとストップが効き過ぎで足関節の外がえし捻挫を起こす事がよくありますが、私もやってしまいました。1週間後にまだ痛みがあったのですが、自分でテーピングをしたのですが、あまり上手くいかず、痛みもとれませんでした。何か良い方法はないでしょうか。という質問でした。

 おそらくまだ治りきっていなかったのだと思います。テーピングは痛い方向に行かないように制限する事はできますが痛みを取る事はできません。足関節は脛骨と腓骨(内果と外果)の関係から内がえししやすい為、外がえしの捻挫の場合は左右均等に制限を入れたテーピングをします。ただ、今回の場合は物理的なサポート以外のアプローチが必要かもしれません。

 それから、サーフェイスが変わったら、履物(専用のシューズ)も変える必要性があります。それに伴い、動き方、止まり方などもマスターする必要があります。テニスでは、その辺が徹底されていてクレーコートと芝のコートではかなり動きが変わってきます。傷害予防のためには、サーフェイスの違いによる人体への影響を勉強しておかなければなりません!


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